事実を元にした、実際にあった事件を背景にしたフィクション映画が妙に多い年だった気がする。今年も良く見ました。
1人で戦いに赴くビリー・ジーンの姿、そして試合後の姿が目に焼き付く。彼女の闘いは今に繋がっているのだ。また、ビリー・ジーンとマリリンがドライブしているシーンでの恋愛の高揚感が素晴らしかった。
「報道の自由を守る方法は一つ、報道し続けることだ」という言葉が刺さる。正に今年見るべき映画。スピルバーグ監督による王道の「面白娯楽映画」でもある。
トーニャと彼女を巡る人々の話は「藪の中」だが彼女の語りに引き込まれた。編集が見事。フィギュアスケートという競技のいびつさを垣間見た感もある。
とっちらかっている、というか登場人物の向かう方向が各々バラバラなのにまとまりがよい脚本の力。人間のいびつさと一様でなさが強烈だった。俳優が皆素晴らしい。
ジェレミー・レナーが名優だということを皆忘れないで・・・!アベンジャーズのあまり出てこない人というだけじゃないの!涙はおろか血まで凍りつきそうな極寒の僻地ノワール。地域性と一体になったミステリという部分が面白く、かつやりきれない。
こんなに恐ろしい恋愛映画あります・・・?何から何まで不穏。朝子のある種の正直さも、「世間」のルールを揺るがすという意味では不穏なのだ。すばらしい。tofubeatsによる音楽も良かった。
7.『心と体と』
こちらもまた恋愛映画と言えるだろうが、よりプライベートな、恋愛という枠に嵌まりきらないものを描いているように思う。自分の宝物としてそっとしまっておきたくなる作品。
美しい恋愛映画だが私の中では夏休み映画としての側面が強い。この夏だからこそのキラキラ感と高揚感であり、来年の夏には再現できないし夏が終わればこの関係も終わるのだ。
男女の友情は普通に成立するよとさらっと見せている所がいいし、恋人との関係もそれぞれ独立しておりフェアな描写がよかった。経済的にも家庭環境も恵まれているとは言えないパティだが、自己肯定感がちゃんとあると思う。
10.『彼の見つめる先に』
爽やかでいい青春映画だった。心が洗われる・・・。レオナルドが自身のセクシャリティに気付いていく部分が面白かった。そこも含めての成長物語。ガブリエルが自分の不注意な言動にすぐ気付いて謝るところもいい。