両親が目の前で殺害されたことがトラウマになり、犯罪者一層の為バットマンとして活躍する富豪ブルース・ウェイン(ベン・アフレック)。一方、他の星で生まれた生命体で超人的な能力を持つスーパーマンことクラーク・ケントは人類の為に力を尽くしていた。しかし強大すぎる力は闘いに巻き込まれる人も生み、世間からはバッシングされるようになっていく。ウェインもスーパーマンの力は人類に対する脅威だと見なすようになる。監督はザック・スナイダー。
スナイダー監督が『スーパーマン』をリメイクした、『マン・オブ・スティール』から直接時系列が続いている。『マン~』で随分派手に破壊活動にいそしんでいるなースーパーマン批判されちゃうんじゃないかな大丈夫なのかなーと思っていたら、やっぱり大丈夫ではなかった。神の子として英雄扱いされると同時に危険視されており、そりゃそうですよね!と妙に納得した。
本作、アメコミの2大キャラクターの共演ということでもっとお祭り感があるのかと思っていたらそうでもない。やたらと重苦しいのは、(作中の)世間では必ずしもスーパーマンが是とされていないこと、バットマンの正義感がかなり病んだ感じになっていることが影響しているように思った。スーパーマンは基本善意の人なんだけど(力が強すぎるのに個人的レベルのつもりで善行するのではた迷惑かもしれんけど)、バットマンの正義感は強迫観念みたいになっているし、肉体的には普通の人間なので頑張りが痛々しい。ベン・アフレックの非常に鍛えられて肥大気味にすら見える肉体も、痛々しさ、バランスの危うさを強めていたと思う。もっとも、重苦しいのは、単に画面が概ね暗いからという単純な理由もあるだろう。スナイダー監督の趣味なんだと思うが、3Dだとかなり見難かったんじゃないだろうか(私は2Dで見た)。
やたらと長い割にはストーリー展開は大雑把で、エピソードごとの繋がりが悪い。シチュエーションをいちいち説明しないというのはいいのだが、ここ1章分抜けてないか?という唐突な展開も。敵対し合っていたスーパーマンとバットマンがいきなり和解するのには、えっそんな理由で?!と突っ込みたくなる。ウェイン単純すぎるよ!また、今作の悪役レックス・ルーサー(ジェシー・アイゼンバーグ)の情報収集能力が優秀すぎて、これまたウェイン何やってんだよ!って感じにもなる。あまりユーモアが発揮されない(シリアスなのが悪いというのではなく、力の抜き所を見失っている感じ)のも少々辛い。
本作、あまり「ドラマ」を作ることには興味がない作品なんだなという印象。見せたいのは絵、しかも実写映画というよりも、アニメの作画感覚で作られた絵の感覚に近いように思った。これを生身の俳優にさせるのは結構酷だなという気もするが・・・。また、スーパーマンの見せ方に関してはあからさまに宗教画を意識しているが、これはスーパーマン原作を踏まえている人には言うまでもないことなのかな。そもそも一見客は相手にしておらず、アメコミの知識をある程度持っている、かつ『マン・オブ・スティール』を見ている層でないとわからない部分がかなり大きいと思う。逆に言うと、狙った層に対してはハマるのではないだろうか。
スナイダー監督が『スーパーマン』をリメイクした、『マン・オブ・スティール』から直接時系列が続いている。『マン~』で随分派手に破壊活動にいそしんでいるなースーパーマン批判されちゃうんじゃないかな大丈夫なのかなーと思っていたら、やっぱり大丈夫ではなかった。神の子として英雄扱いされると同時に危険視されており、そりゃそうですよね!と妙に納得した。
本作、アメコミの2大キャラクターの共演ということでもっとお祭り感があるのかと思っていたらそうでもない。やたらと重苦しいのは、(作中の)世間では必ずしもスーパーマンが是とされていないこと、バットマンの正義感がかなり病んだ感じになっていることが影響しているように思った。スーパーマンは基本善意の人なんだけど(力が強すぎるのに個人的レベルのつもりで善行するのではた迷惑かもしれんけど)、バットマンの正義感は強迫観念みたいになっているし、肉体的には普通の人間なので頑張りが痛々しい。ベン・アフレックの非常に鍛えられて肥大気味にすら見える肉体も、痛々しさ、バランスの危うさを強めていたと思う。もっとも、重苦しいのは、単に画面が概ね暗いからという単純な理由もあるだろう。スナイダー監督の趣味なんだと思うが、3Dだとかなり見難かったんじゃないだろうか(私は2Dで見た)。
やたらと長い割にはストーリー展開は大雑把で、エピソードごとの繋がりが悪い。シチュエーションをいちいち説明しないというのはいいのだが、ここ1章分抜けてないか?という唐突な展開も。敵対し合っていたスーパーマンとバットマンがいきなり和解するのには、えっそんな理由で?!と突っ込みたくなる。ウェイン単純すぎるよ!また、今作の悪役レックス・ルーサー(ジェシー・アイゼンバーグ)の情報収集能力が優秀すぎて、これまたウェイン何やってんだよ!って感じにもなる。あまりユーモアが発揮されない(シリアスなのが悪いというのではなく、力の抜き所を見失っている感じ)のも少々辛い。
本作、あまり「ドラマ」を作ることには興味がない作品なんだなという印象。見せたいのは絵、しかも実写映画というよりも、アニメの作画感覚で作られた絵の感覚に近いように思った。これを生身の俳優にさせるのは結構酷だなという気もするが・・・。また、スーパーマンの見せ方に関してはあからさまに宗教画を意識しているが、これはスーパーマン原作を踏まえている人には言うまでもないことなのかな。そもそも一見客は相手にしておらず、アメコミの知識をある程度持っている、かつ『マン・オブ・スティール』を見ている層でないとわからない部分がかなり大きいと思う。逆に言うと、狙った層に対してはハマるのではないだろうか。