孤児のジェーン(ミア・ワシコウスカ)は寄宿学校で育ち、やがて年少者達の面倒を見るようになる。彼女に新しい働き口として、ソーンフィールド館の家庭教師の話が来た。館へ赴いた彼女は、当主ロチェスター(マイケル・ファスビンダー)と出会う。当初、彼の横柄な態度に気分を害するジェーンだが、徐々にひかれあうようになる。原作はシャーロット・ブロンテの小説。監督はキャリー・ジョージ・フクナガ。
いい古典メロドラマで少女マンガだな~としみじみ堪能した。原作も面白かったが、そこそこ長い原作を上手にまとめていると思う。時系列をじぐざぐに入れ替えているが混乱させない構成がいい。時系列順にやってしまうと、多分若干ダレる話なので。
古典文学の映画化としてはかなり成功していると思う。何より、風景が美しい!これは映画ならではだろう。ロケ地が作品舞台のイギリスなのかどうかはわからないが、荒涼としたムーアや、四季を通した館周辺の森や林や野原、遠くに見える山々など、ここに行きたい!歩き回りたい!という衝動が沸いてきた。こういう風景の中でのこういう物語、という部分に本作が持つ力があると思う。映像は風景であれ人物であれ美しく、撮影の良さを満喫できる。
子供の頃のジェーンは、実際に傍にいたら可愛げのない不愉快な子供だと思うのだが、その「正直すぎ頑固すぎで損する人」というキャラクターが大人になってからの彼女の行動基盤になっていると改めて感じた。ジェーンがロチェスターの元から去るのも、彼の行動にある不正直さがあったからだ。そこの折り合いの付けられなさがジェーンという人らしい。
また、原作を読んだ時も思ったが、ジェーンの資産背景を底上げ、ロチェスターの資産(地位)を下げ、という調整をちょいちょいやっているんだなと改めて気付いた。ジェーンの従属を拒む女というキャラクターは当時としては異色だったのだろうと思うが、それを成立させるにはこのくらいの調整をしないとムリだったのだろう。
ジェーンを演じるワシコウスカが適役。美人なのか不美人なのか見ているうちにわからなくなってくる彼女の風貌も利いている(ジェーンは不美人だが「妖精」と言われるくらいだから何か魅力的でないとならない)。ロチェスター役のファスベンダーに関しては、この人でなくても・・という気がしなくもないが魅力はある。
いい古典メロドラマで少女マンガだな~としみじみ堪能した。原作も面白かったが、そこそこ長い原作を上手にまとめていると思う。時系列をじぐざぐに入れ替えているが混乱させない構成がいい。時系列順にやってしまうと、多分若干ダレる話なので。
古典文学の映画化としてはかなり成功していると思う。何より、風景が美しい!これは映画ならではだろう。ロケ地が作品舞台のイギリスなのかどうかはわからないが、荒涼としたムーアや、四季を通した館周辺の森や林や野原、遠くに見える山々など、ここに行きたい!歩き回りたい!という衝動が沸いてきた。こういう風景の中でのこういう物語、という部分に本作が持つ力があると思う。映像は風景であれ人物であれ美しく、撮影の良さを満喫できる。
子供の頃のジェーンは、実際に傍にいたら可愛げのない不愉快な子供だと思うのだが、その「正直すぎ頑固すぎで損する人」というキャラクターが大人になってからの彼女の行動基盤になっていると改めて感じた。ジェーンがロチェスターの元から去るのも、彼の行動にある不正直さがあったからだ。そこの折り合いの付けられなさがジェーンという人らしい。
また、原作を読んだ時も思ったが、ジェーンの資産背景を底上げ、ロチェスターの資産(地位)を下げ、という調整をちょいちょいやっているんだなと改めて気付いた。ジェーンの従属を拒む女というキャラクターは当時としては異色だったのだろうと思うが、それを成立させるにはこのくらいの調整をしないとムリだったのだろう。
ジェーンを演じるワシコウスカが適役。美人なのか不美人なのか見ているうちにわからなくなってくる彼女の風貌も利いている(ジェーンは不美人だが「妖精」と言われるくらいだから何か魅力的でないとならない)。ロチェスター役のファスベンダーに関しては、この人でなくても・・という気がしなくもないが魅力はある。