不死身の生命を持つ虚により地中のエネルギー・アルタナを吸い上げられ、地球滅亡が迫る中、かつての盟友、銀時(杉田智和)、高杉(子安武人)、桂(石田彰)は虚を阻止するために奔走する。一方、万事屋の新八(阪口大助)と神楽(釘宮理恵)や真選組の面々も、彼らを助ける為に立ち上がる。原作は空知英秋の同名漫画、監督・脚本は宮脇千鶴。
 『銀魂』劇場版3作目、かつ本当の最終回。本来ならアニメ版の最終回はTVシリーズとしてやるべきだったと思うのだが(劇場版はあくまでスピンオフ)、原作もまさかの終わる終わる詐欺かつ最終的には連載媒体移動したから、らしいといえばらしいのか…ある意味首尾一貫している。なんにせよ、アニメ化も最後まで完走できてよかったよかった。製作側の多大な努力とファンの熱意によるものだろう。いやーよく続いた…。アニメシリーズ放送開始に中高生だった視聴者はもう立派な大人ですよね…。
 銀魂と言えばギャグとパロディと悪ふざけ、特にアニメシリーズは製作会社(サンライズ)と原作版元(集英社)のコンテンツをフル活用していたが、今回は冒頭に集中している。正直、今回の笑いは冒頭の「これまでのおはなし」パートで使い切った感がある(作画力もかなり使い切っている)。元ネタのカラー原稿テイストを踏襲しておりクオリティが妙に高い。以降はかなりウェットなストーリー展開なので、ギャグを求める人には拍子抜けかもしれないが、銀魂のベースは割とオーソドックスな人情噺なので最終回としてはこれでいいのだと思う。
 キャラクターの人生にちゃんと決着をつけるという意味では、正しい最終回だったのではないかと思う。あるキャラクターについて、ああやっぱりこういう人だったのかと納得させられる所があり、シリーズを追ってきた者としては感慨深いし、彼のファンだったらなおさらだろう。いわゆる男のクソデカ感情が炸裂している。上映中に泣いているお客さんがいたが、そりゃあファンは泣くだろうなと思った。このパートのみ作画が力んでいる感じ(あとはTVシリーズとあんまり変わらないかな…)。
 なおシリーズ通して見た上で本作見ていると、銀時と高杉に比べると桂はあんまり屈折していない(変人ではあるだろうが)んですね…。何というか、精神が健やかな感じがするのが面白かった。