飛行機事故で1人、北極地帯に取り残されたパイロットのオボァガード(マッツ・ミケルセン)は、壊れた飛行機をシェルターにし、生き延びていた。しかしようやくやってきたヘリコプターが墜落。女性乗務員(マリア・テルマ・サルマドッティ)が大けがをしてしまう。オボァガードは瀕死の彼女を、地図上に確認した北方の基地に連れていくことを決意する。監督はジョー・ペナ。
 冒頭、遭難中のオボァガードの日々の「任務」が淡々と描かれる。これが妙に面白かった。定位置で地形を観測し地図を作り、地面にSOSの文字を刻む。魚を取って冷凍(アイスボックスに入れると自動的に冷凍されちゃうわけだけど…)。し貯蔵する。これを腕時計に設定したタイマーにそって、几帳面に行っていく。この几帳面さが彼を生き延びさせてきたのだともわかってくる。自分がどこへ向かったのか、行動を書き残していくというのも、救助隊が来たときの為の対策だとわかる。記録って大事!
 彼の几帳面さ、きっちり守られるルーティン行動は、サバイブするための手段だ。しかし女性を助けたことで、そのルーティンから外れていかざるを得ない。自分が生存するための可能性を減らしても他人を助けるかどうか、倫理観を問われるシチュエーションが続いていく。寒さはもちろんなのだが、究極の二択で追い詰められていくのだ。まずはフィジカルを守らなくてはならないわけだが、かなり内省的でもある。マッツ・ミケルセンて色々と追い詰めたくなるタイプの顔をしているのだろうか。誰かを虐げているか自分が虐げられている役ばかり演じている気がする。監督のフェティッシュを掻き立てる何かがあるのだろうか。
 非常にシンプルなサバイバルムービーなのだが、自然環境の厳しさが強烈。寒さは人類の敵だと痛感できる。この寒さの中、この距離を歩いて(しかも自力では動けない成人女性を運搬しつつ)移動するのかと気が遠くなりそう。風景からして氷と岩しかない感じ(でも掘れば土が出てくるんだなというのはちょっと新鮮)で強烈だった。見ている分には引き込まれるけど、この環境で生活したくないよな…。

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