1964年ロンドン。オフィスのメッセンジャーとして働くジミー(フィル・ダニエルズ)は、毎晩ドラッグをキメてクラブで騒ぎ、改造スクーターを乗り回す日々を送っていた。週末に訪れたブライトンで、リーゼントに皮ジャンできめたロッカーズたちとの全面対決が勃発する。監督はフランク・ロッダム。THE WHOの1973年のアルバム「四重人格」を元に、彼らの音楽をふんだんに使い、メンバーもエグゼクティブ・プロデューサーとして参加している。
 ジミーを見ていると、定職についているとはいえそんなに高い給料はもらっていなさそうだし、この人どうやって生活しているんだろう、いくら実家暮らしだとは言え…と思ってしまった。超スリムな(テーラーに無理ですよ!と言われても無理やり細身にする)ジャケットを着てばっちり決め、夜通し遊びまわる生活は、ずいぶんきままで明日のことなど考えていないように見える。ただ、そのきままさは、現状への不安・不満の裏返しなのかもしれない。明日のことは考えないのではなく、考えられないのではとも思えた。
 ジミーは自分自身が何になりたいのか、何が欲しくて何をやりたいのか迷走し続けているように見える。モッズとしてかっこよくありたいのも、女の子といちゃいちゃしたいのも、暴動に乗っかり盛り上がるのも、ふわふわしたイメージ的な願望で頼りない。あまりに刹那的だ。それが当時の時代の雰囲気であり、青春らしさというものなのかもしれないが、現代の若者が見てもあまり共感しなさそうだなとは思った。そもそもモッズとロッカーズの違いがよくわからないだろうし…。あくまで当時の風俗に根差した青春映画。映画ではなく、映画に使われた音楽の方が生き残っている感じがする。

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