中学校卒業を1週間後に控えたケイラ(エルシー・フィッシャー)は無口で不器用な自分を変えようと、SNSやYouTubeに励むがなかなか上手くいかない。父親の心配はうざいし、高校生活への不安でいっぱいだ。とうとう高校体験入学日を迎えるが。監督・脚本はボー・バーナム。
 ケイラがなぜ学年の人気者の男子女子に近づきたがるのかちょっとぴんとこなかったのだが、彼女が基本的に素直で、物事をむやみに斜めに見たりしないということなのだろう。かっこよくて人気ある人には素直にあこがれる。そのあたりはわかりやすいのだ。どうせ自分なんて、とひがんで相手を心の中で貶めるようなことがない。最後に怒るのも、相手がシンプルに「失礼」だからだ。いたってまともな子なのだ。世をすねずに自分を変える努力をできるのってすごいことではないかと思う。あくまでレールの上で勝負しなければならないというのが、ちょっと息苦しいしそこから降りてしまってもいいのになとは思うが。
 私はもうケイラの父親の年齢に近いが、この年齢になってみると彼のまともさがよくわかる。ケイラに向き合い続けるのは正直なところかなり面倒くさいと思う。そこをあきらめずアプローチし続け(ここはケイラと似ている)、邪険にされても怒ったりしない。ケイラがすごく傷ついて帰ってきたときに迷わず後を追っていくが、これはなかなかできないと思う。父親が往々にして逃げてしまいがちな場面だろう。
 ケイラと知り合いの高校生との車中のある出来事が起きるが、いまだにこんなかとげんなりするし、ケイラが「ごめんなさい」というのも辛い。こう言わせてしまう世の中だというのが辛いのだ。彼女は全然悪くないのに。この件に関するフォローが作中になく、ケイラが一人で何とか飲み込んでしまうというのもちょっと悲しい。

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