松田青子著
 かわいくて、気が利いて、セクシーで、やさしい女を目指し脱毛に励む私の元に、おばちゃんがやってきた。おばちゃんは相変わらず図々しく不躾でパワフルだった。ただ、おばちゃんはもう死んだはずなんだけど。追い詰められた人たちの元に、幽霊のおばちゃんたちが助けにやってくる連作短編集。
 よく女の情念とか女の嫉妬とかマイナスイメージで言われるが、それをすべてプラスに反転していくパワフルなおばちゃんたち。女性だから(ひいては男性だから)、この年齢だから、この立場だからといったくくりを全部無効化し、あくまで「自分」である様は頼もしく清々しい。おばちゃん、私のところにも来てほしい。そしておばちゃんたちがスカウトされている「会社」に就職してみたい。怪談、幽霊話がモチーフとなっているので、古典落語や歌舞伎を多少知っているとより面白いのでは。あの女性にもこういう事情があってその後こんな風に生きてきたのか…と感慨深くなるかも。






問題だらけの女性たち
ジャッキー・フレミング
河出書房新社
2018-03-20