試写会で鑑賞。大学競泳選手のヘイリー(カヤ・スコデラリオ)は、実家のあるフロリダに巨大ハリケーンが近づいており、父親と連絡が取れなくなっていると知る。売り出し中のかつての実家に訪れると、地下室で重傷を負い気絶している父を見つける。助けようとするが、彼女も何者かによって地下室の奥に引きずり込まれて足に重傷を負ってしまう。監督はアレクサンドル・アジャ。
 製作サム・ライミという安心感…。私はホラーやパニック映画の類はあまり好きではないのだが、本作は楽しく見られた(懐が痛まなかったというのもありますが…)。空き家の地下室に閉じ込められ、ハリケーンが近づいてくるので周囲に人はいなくなるし、洪水が起きて浸水してくるのは必須、さらにワニまで襲ってくる!というなかなかの盛りの良さなのだが、むしろストイックに見える。観客をハラハラドキドキさせびくっとさせるためのイベントの組み立て、舞台設定、仕掛けの入れ方が機能的で、システマティックな印象を受けた。とても機能的な映画だと思う。こうすれば行動範囲が狭まる、この方向に行かざるを得ない、等の条件の付け方が的確。
 ワニたちは大活躍するのだが、意外とスプラッタ要素は少なかった。ワニは怖いが、それよりも怖いのがハリケーンとそれに伴う洪水。ワニは何とか避けられても風と水は避けられない!正直、ワニに食い散らかされるよりも溺れ死ぬ、ないしは漂流物に激突する恐怖の方が生々しくて怖いんだよね…。
 ワニ&洪水と戦う一方で、疎遠だった娘と父親が関係を築きなおすというサイドストーリーがきいている。王道、ベタだがそれがいい。子供時代の体験、父親の言葉がここぞというところでリフレインされる。父娘の生き延びるためのガッツと崩れないファイティングポーズが熱く、爽快。

ピラニア Blu-ray
エリザベス・シュー
ポニーキャニオン
2016-02-17


ワニの町へ来たスパイ (創元推理文庫)
ジャナ・デリオン
東京創元社
2017-12-11