ジョン・ディクスン・カー著、三角和代訳
イギリスのある町に、1人の男が現れた。この町の名士で爵位と地所を継いだジョン・ファーンリー卿は偽物で、自分こそが正当な継承権を持つ本物だと彼は主張する。2人はタイタニック号に乗り合わせ、事故の際に入れ替わったというのだ。決定的な証拠が開示されようとした矢先、不可解な事件が起きる。名探偵・フェル博士初登場作品。
新訳で読んだが大分読みやすくなっていた。フェル博士の喋り方がちょっとカリカチュアされすぎな気もするのだが、全体的に「キャラ」感が強い会話文のように思う。カーは読みにくいという先入観があったのだが、あれは日本語の文の読みにくさで、原文はそうでもなかったのか・・・?
古いお屋敷に不可能殺人、そしてなぜか登場する自動筆記人形と、オカルト風味漂う作品。あくまで風味なのだが、それが事件とちゃんと関わっているという所は面白い。が、肝心の犯行方法の解説はなんだかはぐらかされた気が・・・。本格ミステリとしては途中で投げた感があって少々苦しいのでは。

曲がった蝶番【新訳版】 (創元推理文庫)
ジョン・ディクスン・カー
東京創元社
2012-12-21


曲った蝶番 (創元推理文庫 118)
ディクスン・カー
東京創元社
1966-04