ジェームス・M・バーダーマン、里中哲彦著
 ブルーズ、ジャズ、ソウルからロックンロール、ヒップホップへ。ルーツミュージックから今現在活躍するアーティストまで、アメリカにおけるポピュラーミュージックの歴史を対談形式で解説する。
 アメリカ発の音楽を聞いてはいるが、どういう流れで現在に辿りついたのか、そもそもどういうジャンルがあって、ブルーズにしろカントリーにしろどの辺が発祥の地でどう発展してきたのか、具体的にどういうミュージシャンが代表的なのか、恥ずかしながらぼんやりとしか知らなかった。ルーツミュージックとは具体的にどのあたりを指すのかなと興味が出て、本著を手に取って見た。本著は私のような初心者にとっての入門編としてちょうどいいと思う。題名に堂々と「はじめての」と付けているだけのことはあり、アメリカのポピュラーミュージックは嫌いじゃないけど、そんなに詳しくない人向け。音楽と地域性との関連の重要性、特にアメリカ音楽を考える上で南部は非常に重要な地域だということがよくわかる。また個人的には、エルヴィス・プレスリーの何がそんなに偉大なのか、ようやく腑に落ちたという所が大きい。声がいいとかステージパフォーマンスが画期的とか、そういうことだけじゃなかったんだな。
 とりあえず主なジャンルをざっとさらい、音楽がどのような変遷を経てきたか紹介するという感じなので、逆に音楽に詳しい人には言わずもがなで、大分物足りない内容だろうし、ここは解釈が違うなという部分も出てくるのではないか。

はじめてのアメリカ音楽史 (ちくま新書)
ジェームス・M・バーダマン
筑摩書房
2018-12-06