犬金組に所属する若きヤクザ、山本健太郎(白洲迅)、立花リョウ(花沢将人)杉原和彦(柾木玲弥)の3人は、組の為に働くことを心に誓い、組長の為に敵対組織に討ち入りをかけるが失敗。その落とし前をつける為、組長(岩城滉一)の思いつきで性転換&全身整形をほどこされ、女子アイドルユニット「ゴクドルズ」のアイリ(岡本夏美)、マリ(松田るか)、チカ(坂ノ上茜)としてデビューすることになってしまう。原作はジャスミン・ギュの人気漫画『Back Street Girls』でアニメ化もされている。監督は原桂之介。
 冒頭の「東映」マークがすごくいい感じに「東映」。正に往年のヤクザ映画のようなオープニングなのだが、一気に明後日の方向へ転がっていく。アニメ版はショートコントの連打みたいなテンポの良い笑いだったが、実写版である本作はもうちょっと尺長めの笑いの設定。フォーマット、映像化方法が違うことでそれぞれ別の面白さが出ていてどちらも息抜きに丁度良い長さと楽しさ。漫画の実写化としての一つの正解だと「思う。
 不思議なことに、実写化作品である本作の方が「ヤクザを性転換して女子アイドル化」という設定の無茶さがそんなに無茶じゃないように見えてくる。男性ヤクザ時の3人がそんなにゴツくなくそこそこイケメンなので、これはひょっとしてひょっとするアリなのでは・・・という気にならなくもない。アニメで一回見ているから設定に慣れたというのもあるんだろうけど。ゴクドルズの3人の「元ヤクザの男」としての動きがかなり様になっていたというのも大きい。歩き方や座り方の雑さがいい!この3人は間違いなくベストアクトだろう。ただ、生身の人間が演じていると、組長がすごく特殊な性癖の人に見えちゃったり、3人の弟分のパンツの件が生々しくて笑えなかったりという微妙さも出てくるのだが。また、ヤクザなのかアイドルなのか、男性なのか女性なのかという葛藤がギャグではなくシリアスに寄せられるのも、生身の人間が演じる実写だからこそだろう。マリと医者のエピソードとか、色々と複雑かつ微妙な問題孕んでるもんね・・・。
 アクションが予想外に派手で、あっ東映ぽいな!という感じがした。冒頭の「出陣」と後半の「出陣」がリンクしているあたりがにくい。チープではあるが決める所はしっかり決めてくる。クライマックスですごくかっこよく収まりそうなところ、一気にアホな方向に落とすのはコメディとしての矜持か。なお私はマリ推しなので、彼女に高価なプレゼントが増えることを切に願います。皆、ブランドコスメとか差し入れてやりなよ・・・。