新宿に事務所を構え“シティハンター”としてトラブル解決やボディガードに奔走する冴羽リョウ(神谷明)と相棒の槇村香(伊倉一恵)。2人の元に、何者かに部屋を荒らされ狙われているというモデルの進藤亜衣(飯豊まりえ)が依頼に訪れる。亜衣がキャンペーンモデルを務める企業の社長・御国真司(山寺宏一)は香の幼馴染だった。一方、海坊主(玄田哲章)と美樹(小山茉美)は傭兵たちが新宿に集まっているという情報を入手する。その傭兵たちはなぜか亜衣を狙っていた。原作は北条司の漫画、総監督はこだま兼嗣。
 1980~90年代にテレビ放送された大ヒット作品(原作は1985~1991年連載)の、20年ぶりの新作。舞台は現代、2019年の新宿で、TOHOシネマズのゴジラも登場するしマイシティはルミネエストに変わっている。しかし、漂う空気は90年代のもの。リョウたちが年を取った様子もない。あの頃のシティハンターがそのまま帰ってきたと言っていいだろう。GetWildがちゃんと流れるらしいぞ!と公開前から沸いていたが、それどころではなく、本編始まるなりあの曲やこの曲が随所で使われるという、ファンは泣くしかない仕様。シティハンターシリーズはOP、EDが本当に名曲揃いだったので、これは大変嬉しかった。
 とは言え、やはり時代は感じる。作中でメタ突っ込みはされるものの、リョウの「もっこり」関連のギャグは今では全く笑えない(当時もそんな面白いものでもなくて、ほぼルーティンでしかなかった気がするけど)。エッチだけどかっこいい、という設定は最早通用しないだろう。それをわざわざやることもなかったんじゃないかなと思う。もしこれを面白いと思ってやっているのなら、制作側の意識・価値観が当時のまま変わっていないということだ。クリエイターとしてそれはどうなのと思わざるを得ない。時代と共に変わっていく部分と変わらない部分をもっと考えないとならなかったのでは。リョウのスケベ要素がなくても、ちゃんと面白いしリョウのキャラクター性は保たれていたと思う。そこがシリーズの強さだったはずなんだけど。
 なお、ファンサービスとしてはキャッツアイの3人姉妹も登場。これは本当にゲスト出演といった感じで必然性はないんだけど、お祭り映画と思えばこれでいいのだろう。正直、ストーリーは大雑把なのだが、イベント的な楽しさはある。そして本作の神髄はエンドロール!これは本当に唸った。TVシリーズを踏まえた上での演出が素晴らしい。