特殊能力を持ち、密かにスーパーヒーローとして悪と戦うバー一家。しかしある出来事をきっかけにヘレン(ホリー・ハンター/黒木瞳)がイラスティガールとして1人でヒーロー活動をすることになった。家事・育児を任されたボブ(クレイグ・T・ネルソン/三浦友和)は悪戦苦闘・疲労困憊。そんな中、謎の敵スクリーンスレイヴァーが現れる。監督はブラッド・バード。
 Mr.インクレディブルことボブは、本当にヒーロー活動が好きなんだなーと良くも悪くもしみじみ思った。今回、ヒーローとしての活躍はイラスティガールがメイン、しかもイラスティガールの方がスマートな振舞で頭も切れる様を見せているので、彼女の活躍をTVで見るだけのボブはいてもたってもいられない。嫉妬する様には心が狭い!器が小さい!となじりたくなるが、生きがいを棚上げされているって辛いよな・・・。ただ、そのあたりの葛藤はわりとさらっと流されている。その葛藤、ヘレンがずっと感じてきたことかもしれないよ?ということにはボブは気付いていないのかもしれない。
 ヘレンも本当はヒーロー稼業を愛しており、存分に活躍したいのだということは、エヴリンとのやりとりでも明らかだし、だからこそ夫・兄そっちのけの彼女との協力体制で満たされるのだろう。今回、ヘレンがすごく生き生きとしているのだ。
 本作、美術、音楽が素晴らしい。60年代あたりをイメージしたデザインなのだろうが、ミッドセンチュリー風のインテリアがしゃれている。豪邸の「あの頃イメージした未来的住宅」といった趣もちょっと笑っちゃうくらい楽しかった。またサウンドトラックの「あの頃」感のブレなさに唸った。あの当時のスパイ映画、サスペンス映画、アクション映画のサントラってこんな感じじゃなかった?!というもの。特にエンドロールで流れる各ヒーローのテーマ曲が楽しい。フロンゾのテーマなんて、あのキャラクターであの時代感だったら、そりゃあこうくるよな!という感じ。