幽霊を見ることが出来る高校生・黒崎一護(福士蒼汰)は、ある日巨大な悪霊「虚(ホロウ)」に襲われる。死神と名乗る少女・朽木ルキア(杉咲花)に助けられるが、彼女は重傷を負ってしまう。虚を倒す為、ルキアは死神の力を一護に渡す。一護は死神代行として虚との戦いに巻き込まれていく。原作は久保帯人の同名漫画、監督は佐藤信介。
 大人気漫画の実写化であり、原作の性質上キャラクターを立てる、魅力的に見せることが非常に重要なはずなのだが、本作はそこが今一つぱっとしない。主人公である一護を始め、登場人物それぞれがそれぞれの意思をもって動いているという感じがしなくて、ストーリー展開上のタスクをこなすために動かされている感じがした。原作のビジュアルイメージを再現しようとしているのはわかるし、この部分で失敗しているわけではないと思うので、かなり勿体ない。
 一護の行動原理は母親の亡くし方によるもので、それは冒頭に提示されているにも関わらず、今一つ自然な流れに感じられない。俳優の演技が一本調子で(福士は身体は動くが、決して台詞回しが上手いわけではないのでなかなか厳しい)一護が単純すぎるように見えてしまう。また、序盤、死神代行になるまでの展開がやたらと早いのも一因かもしれない。他にも、この展開になるんだったらその前の展開いります?(ラストのルキアの選択とか)という部分が多くてストーリーの組み立てに色々ひっかかった。原作に全く忠実というわけではないので、もっとアレンジしてしまってもよかったと思う。説明と省略の配分がどうもうまくいっていない気がした。多分続編を造りたいんだろうけど、この路線ではちょっと厳しいのでは・・・。
 ただ、アクションはそこそこ見応えがあり、楽しかった。CGとの組み合わせも違和感がない。特に恋次役の早乙女太一の動きはとてもよかった。身体能力の高さが明白で、動きと止めのメリハリがしっかりしている感じ。