ティナ・セスキス著、青木千鶴訳
 エミリーはある日、家族の前から姿を消した。愛する夫ベンと可愛がっているチャーリー、両親、そして双子の妹キャロラインを捨て、名前も変え、別人として新生活を始めたが、過去の出来事は彼女を苛み続ける。
 ミステリとしての巧みさというよりも、エミリーの語りは主観による断片的なものなので、とにかく彼女に何が起きたのか知りたいという好奇心によって先が読みたくなる。とは言え彼女に起きた悲劇の内容は割と早い段階で何となくわかってしまうし、多分ここで語りによるミスリードをしたいんだろうな、という部分もわかってしまう。触れ込み程には「衝撃」はない。とは言え飽きさせない作品ではある。そして飲酒とドラッグには本当に気を付けないと・・・特にエミリーのように決して強いわけではない人は。

三人目のわたし (ハヤカワ・ミステリ文庫)
ティナ セスキス
早川書房
2017-01-24


シンデレラの罠【新訳版】 (創元推理文庫)
セバスチャン・ジャプリゾ
東京創元社
2012-02-29