サンパウロに暮らす高校生のレオナルド(ジュレルメ・ロボ)は目が見えない。幼馴染の同級生ジョヴァンナ(テス・アモリン)が学校生活をサポートしていた。ある日、彼とジョヴァンナのクラスにガブリエル(ファビオ・アウディ)が転校してくる。すぐに仲良くなる3人だが、レオナルドとガブリエルが2人で行動する機会が増え、3人の関係は変化していく。監督・脚本はダニエル・ヒベイロ。
 二輪車二人乗りシーンがある映画は打率が高いという自論を持っているのだが、本作には正に!という2人乗りシーンが2回ある。1回目と2回目の違いが重要な所であり、2人の関係性の変化を示しているのだ。「僕」は見つめることができなくても、同じ方向を向いていれば「君」が見てくれている。とても清々しくあまずっぱい青春映画だ。
 レオナルドは目が見えないということは、いちいち言及されたりはしない。彼がどういう生活をしているのか、ジョヴァンナや両親はどのように接しているのかによって、彼の境遇が見えてくる。また、レオナルドにとっての世界がどのようなものかもわかってくるのだ。ガブリエルはレオナルドに「この動画見たことある?」とか「映画を見にいこう」とか、少々無神経なことをうっかり言ってしまい、その度にしまった!となる。逆に、シャワールームでレオナルドを前にしてガブリエルが感じる気まずさや、パーティーでジョヴァンナが怒った理由はレオナルドにはわからない。しかし彼らの付き合い方に限らず、それでもいいんじゃないかなと思った。やらかしながら相手のやり方、生活の仕方にお互いが慣れていく・知っていくのだろう。その過程がきらきらとして眩しく、時にほろ苦い。
 人を好きになる時に何をもって好きになるのか、セクシャリティの自認がどのように芽生えるのかという部分の面白さがある。レオナルドは目が見えないから、見た目での男女の差がどのようなものかはわからない。一番身近な異性であるジョヴァンナにキス(したことないから)させてよと言ったりするが、あっさり断られる。2人の絆は深いのだが、そこに性愛めいたものはあまり感じられない。一方ガブリエルに対しては、彼が教室に入ってきた瞬間から何か惹かれる、印象付けられるものがあったように見える(そのように撮られているということだけど)。パーティーの顛末と言い、唐突に何かの瞬間が訪れる、といった感じだ。
 片思いや嫉妬が友人同士にもあるという所が、とても10代ぽいなと思った。ジョヴァンナはレオナルドのこともガブリエルのことも好きなのだろうが、2人の距離が近づきすぎると自分がないがしろにされているみたいに感じてしまうのだろう。レオナルドの1番はずっとジョヴァンナだったわけだから。

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