アン・レッキー著、赤尾秀子訳
ブレク率いる艦隊が滞在していたアソエク星系にも、ラドチの絶対的支配者である皇帝アナーンダが引き起こした戦火が及ぶ。無人のはずの隣接星系に謎の艦が現れ、更に強力な異星種族プレスジャーがコンタクトしてくる。数々の問題にブレクは捨て身で立ち向かっていく。
『叛逆航路』3部作の完結編。このシリーズ、面白いが非常に読みづらかった。世界観がわかりにくいというよりも、対立している集団同士の関係性と、現在何が進行しているのか、世界のスケール感がどの程度のものなのかが把握しにくいのだ。ストーリーの説明が難しい!アナーンダの権力の及ぶ範囲が、今まで聞いていたのと本作で描写されているのと何か違わない?と微妙な気分になった。ただ、艦隊に附属する“属躰”(身体を持つAIのようなもの)であったブレクが、一個人としての意識を持つようになる、更に彼女に感化され、他のAIたちも“個”に目覚めていく、加えてAIたちにとっての“個”は、人間のそれとは少々違うという様が面白い。ここにきて大きく設定が動いたな!という感じ。また新しい種族が誕生していく予感がするのだ。
ブレク率いる艦隊が滞在していたアソエク星系にも、ラドチの絶対的支配者である皇帝アナーンダが引き起こした戦火が及ぶ。無人のはずの隣接星系に謎の艦が現れ、更に強力な異星種族プレスジャーがコンタクトしてくる。数々の問題にブレクは捨て身で立ち向かっていく。
『叛逆航路』3部作の完結編。このシリーズ、面白いが非常に読みづらかった。世界観がわかりにくいというよりも、対立している集団同士の関係性と、現在何が進行しているのか、世界のスケール感がどの程度のものなのかが把握しにくいのだ。ストーリーの説明が難しい!アナーンダの権力の及ぶ範囲が、今まで聞いていたのと本作で描写されているのと何か違わない?と微妙な気分になった。ただ、艦隊に附属する“属躰”(身体を持つAIのようなもの)であったブレクが、一個人としての意識を持つようになる、更に彼女に感化され、他のAIたちも“個”に目覚めていく、加えてAIたちにとっての“個”は、人間のそれとは少々違うという様が面白い。ここにきて大きく設定が動いたな!という感じ。また新しい種族が誕生していく予感がするのだ。