高校時代は学園のスターだったカルヴィン・ジョイナー(ケビン・ハート)だが、20年後の今は会社勤めのしがない会計士。高校の同級生だった妻は同窓会を楽しみにしているが、カルヴィンは気乗りがしない。そんな時、高校時代にぽっちゃり体型のいじめられっこだったボブ・ストーン(ドウェイン・ジョンソン)から連絡が入る。20年ぶりに再会したボブは、筋骨隆々で強面のCIA捜査官になっていた。裏切り者の濡れ衣を着せられ追われているというボブと、なりゆきで一緒に逃げるハメになるカルヴィンだったが。監督はローソン・マーシャル・サーバー。
 これは「当たりの時の午後ロー」案件だなぁ。TVで吹替え版放送されている様が目に浮かぶ!107分という時間のコンパクトさも含め、気楽な娯楽作品としてのちょうどよさがある。アクションの見せ方がちょっと古臭く洗練されていないところも何となく午後ローっぽい。ボブとカルヴィンが組織に追われるというサスペンス要素はあるものの、大分ユルいし情報提示の仕方がごちゃごちゃしているせいで、そもそも何を調査していたんだっけ?と見失いそうになった。ボブが切れ者のはずなのに根本的な所で簡単に騙されていないか?という所も含め。とは言え、ジョンソンのスター性もあって愉快な作品に仕上がっている。何より、作品の大元にある精神が真っ当で安心して見ていられた。
 冒頭の高校生時代のレセブション部分で、カルヴィンの人としての真っ当さ、常識人である様が提示される。現在のカルヴィンは決してかっこよくはないが、冒頭のあのエピソードがあるので、この人は本来ちゃんとした人だという信頼感が持続するのだ。「いじめ、ダメ絶対」という指針は一貫しているし、いじめた奴が絶対悪いんだというスタンスなところもほっとした(本作のいじめっ子は心底クズである)。ボブのトラウマは大分ベタ、コミカルな形で表現されるが、彼にとっては深い傷であり克服できないということは切実に伝わる。彼の背中を押すのは、ボブにとってのヒーローであるカルヴィンだ。カルヴィンをスター扱いするボブのはしゃぎっぷりは、青春やり直し版みたいで少々イタいし、カルヴィンとしても気恥ずかしく居心地悪そう。それでも、カルヴィンがボブにしてあげたことは、彼にとってはちょっとしたことかもしれないが、ボブにとっては人生変えるくらいの大きな意味があったのだ。
 ユニコーンのキャラグッズとパンケーキが好きな中年男性がアメリカだとどういうイメージで見られるのか、いまひとつつかめないんだけど(すごくガーリー、ってことでいいのかな?)、ロック様、ユニコーンのTシャツも甘いものも結構似合っている(笑)。

なんちゃって家族 [DVD]
ジェニファー・アニストン
ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
2015-02-04


ペイン&ゲイン 史上最低の一攫千金 [Blu-ray]
マーク・ウォー
パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン
2014-09-10