高校生の島田響(広瀬すず)は、クールで生真面目な世界史教師・伊藤貢作(生田斗真)に恋をする。不器用ながらも伊藤に思いをぶつける響。伊藤は響に惹かれるが、教師という立場から彼女と距離を置こうとする。原作は河原和音の大ヒット漫画『先生!』。監督は三木孝浩。脚本を『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』『心が叫びたがってるんだ。』の岡田磨里が手がけた。
 映画(だけじゃないけど)は万人に開かれたものではあるが、やはり大抵の場合メインターゲットは設定してあり、またある年齢の時に見たからこそ響く作品というのもあるだろう。本作、響たちと同年代で見たら初恋の高揚感にきゅんきゅんしたかもしれないけど、いい大人、というかむしろ響たちの保護者に近い年齢になった身で見ると、なかなかしんどい。もう初恋できゅんきゅんとかしないからさ・・・。ストーリーと登場人物の行動原理がシンプルすぎるのもきつかった。長編漫画を2時間の映画にまとめているからという面もあるだろうが。
 また、若者の無鉄砲さと視野の狭さにはイライラするし、保護者目線になっちゃうと伊藤それはいかん!いかんぞ!と諌めたくなってしまう。教師と生徒の恋愛って、生徒側の年代だったころはちょっと憧れるし大人が素敵に見えたりもしたが、いざ大人になってみると、そこちょっと我慢しろよ!と思っちゃう。その時代を過ぎてみないとわからないわけだけど、「今」だけじゃなくてこの先長いぞ・・・という目で見てしまうのだ。映画のせいではなく、映画を見る自分の立場が変わったからこそのイライラなのだが。映画としては、ごくごく手堅く仕上げており、中高生が友達同士で見るにはちょうどいいのではないかと思う。
 ただ本作、教師と生徒の恋愛を描きつつ、やはり大人には責任があるのだという部分は一応ふまえており、そこには好感持った。「大人」としての振る舞いを美術教師の中島(比嘉愛未)が担っていたように思う。真剣なら許されるというわけではない、という浩介たちを諌める言葉は、高校生の時はわからないかもしれないけど、後々考えてみるとあの先生真っ当だったんだなと思えるものでは。同僚とのデート現場を目撃された時の態度も、大人はこのくらい堂々としらばっくれないとなというもの(笑)。あそこでうろたえる関矢先生は小物すぎる。



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鈴木亮平
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2016-04-27