日本推理作家協会編
 江戸川乱歩賞の選出のほか、作家たちの交流団体という面も持つ日本推理作家協会(入会すると健康保険に入れるというのを初めて知った。フリーの仕事の人にはやっぱりありがたいのかな)。なんと今年70周年だそうだ。それに際して、会員から原稿を募った記念エッセイ集。
エッセイ集なんだけど、執筆者に対して提示したテーマが明示されていないのはなんでなのかな・・・。どうも3つくらいテーマを提示してその中から好きなのを書いてねというスタイルだったみたいだけど、読者に対してその説明がない。自分と協会との関係、あるいは自分の近状をそつなく書く人が多いけど、ここ10年でのお勧めミステリというテーマで自由闊達に書かれる方もいる。その中でも貫井徳郎のレオ・ブルース推しには吹いた。よりによってそこかよ!しかも推しているのに「ただ残念ながら、レオ・ブルースは小説がうまくないんですね」って言っちゃってるよ!いやわかる、わかるけどさぁ!なお、売れて大量に書いている人の方がボリューム、文体ともにちょうどいい感じの文章を書いているので、力量ってこういう所に出るのかなぁと。また、キャリアの長い方は健康上の問題や介護の問題に言及されている方も少なくなく、なんだかしんみりした気分にもなった。

推理作家謎友録 日本推理作家協会70周年記念エッセイ (角川文庫)
今野 敏
KADOKAWA