宇宙の平和を守るヒーローとして、黄金の惑星ソヴリンの指導者アイーシャ(エリザベス・デビッキ)からの依頼を完了した、ピーター・クイル(クリス・プラット)をはじめとするガーディアンズ・オブ・ギャラクシーの面々。しかしロケット(ブラッドリー・クーパー)がソヴリンの高エネルギー源の電池を盗んだせいで、アイーシャは激怒。一行はソヴリンから執拗に追われる羽目になる。危機に陥った彼らの前に現れたのは、ピーターの父親を名乗るエゴ(カート・ラッセル)だった。監督・脚本はジェームズ・ガン。
 1作目ではガーディアンズの面々が本当に「ガーディアンズ」になるまでが描かれ、少年漫画っぽさに熱くなったが、本作ではピーターと父親の問題を軸に、家族を巡る物語が中心に描かれている。ピーターを巡る、悪しき父親と良き父親の対決の物語でもあり、ある登場人物の活躍には目頭熱くせずにはいられないだろう。父親は子供を無事に送り出さなければならない、という姿勢の健全さにもほっとする。また、ガモーラ(ゾーイ・サルダナ)と妹の確執の顛末や、ベビー・グルート(ヴィン・ディーゼル)の「育児」に試行錯誤するロケットの姿には、まだ上手くはやれないけど何とかこいつとやっていきたいんだ!という一生懸命さがあって、なんだかほのぼのする。
 ガーディアンズの面々の愛すべき所は、皆愛情の出し方、好意の伝え方が上手くはないが、伝えようという意欲は捨てていないという所じゃないかなと思う。他者とのコミュニケーションに希望を持っている人たちなのだ。口が悪いロケットですら、その点に関しては前作程皮肉っぽくはない。本作に登場する「ヒーロー」たちのかっこよさは、ある意味愚直な一生懸命さにあり(ようするに全然クールではない)、悪ノリはあってもシニカルさはない。そこが、作品の愛嬌に繋がっているように思う。
 なお、前作ではドラックス(デビッド・バウティスタ)が筋肉バカみたいな振る舞いだったが、今回は意外と良いことを言っている気がする。彼は比喩表現がわからず文字通りの率直な言い方しかできない、ある意味とっても素直なので、素直になれない他のメンバーたちの心情をずばりと(多分本人は意図していないのだろうが)言い当てているような所があった。マンティス(ポム・クレメンティエフ)へのブスいじりにはハラハラさせられたが、それでも彼女に好意を持っているということではあるからなぁ(ドラックスの種族がそういうことを他人の評価基準にしていないということかもしれないけど)。ブスだから嫌いだとは言っていないんだよね。