キューバでバカンスを過ごしていたドミニク(ヴィン・ディーゼル)とレティ(ミシェル・ロドリゲス)。ドミニクに正体不明の女(シャリーズ・セロン)が接触し、ほどなくしてドミニクはファミリーを裏切る。女の正体はサイバーテロリスト・サイファーで、自分の計画にドミニクを引き入れたのだ。FBIを休職中のホブス(ドウェイン・ジョンソン)はファミリーを招集しサイファーを阻止しようとする。上司であるミスター・ノーバディ(カート・ラッセル)は、彼にかつての敵であるデッカード・ショウ(ジェイソン・ステイサム)と協力しろと命じる。監督はF・ゲイリー・グレイ。
  ファミリーという言葉がしばしば使われ、ドモイニクと仲間を繋ぐものでもあり拠り所となっている。今回はそのファミリーをドミニクが裏切るという、意表をついた展開だ。では何の為ならファミリーを裏切る、裏切らざるを得ないのか?という所で、更にファミリー、家族というものが浮かび上がってくる。また、ドミニクと仲間たちによるファミリー以外にも、血縁による家族=ファミリーも複数描かれ、正にファミリー映画。そして、ファミリーが一つの岐路にたちまた変化していく兆しも感じさせる。このファミリー、地元の「仲間」的な共同体賛歌には若干憧れ若干反感覚えというスタンスで見ているが、本作ではショウの「家庭の事情」が垣間見られたのは愉快だった。
  相変わらず車の大量消費に拍車がかかっている。元々カースタントが見所だったシリーズだと思うのだが、最近のシリーズ作はカーアクションの「アクション」の意味合いがちょっと変わっちゃったんじゃないかというか、車での対決ってそっちかよ!という突っ込み待ちになっている気がする。本作、どうも自動運転がある程度導入されている世界という設定のようなのだが、事前説明なくそういう要素がいきなり出てくるので、ちょっとびっくりした。車は大量に出てくるけど、それほど愛着を感じない使い方なので、車好きが作るカーアクション映画とは違うんだろうなぁ・・・。ただ、キューバのパートではヴィンテージカーっぽい車体が揃えられていて楽しい。
 ストーリーも設定も相変わらず大味なのだが、派手なアクションパートとキャラクターのやりとりで見せるパートとのメリハリが、これまでよりもついていたように思う。今までは、派手なアクションが続きすぎて却って眠くなってしまったのだが、今回はそういうことがなかった。新キャラクターである青二才捜査官リトル・ノーバディ(スコット・イーストウッド)の投入によって、今までいまひとつ置き所が中途半端だったローマン(タイリース・ギブソン)が活きてきたように思う。ボケに対してツッコミではなく更にボケで応じるというボケのラリーで楽しませてくれる。