今年も色々映画を見たが、以前よりも本数はこなせなくなってきているなと実感する。それでもやはり映画は面白いし幅広く見たいなとは思っている。

1.『ダゲレオタイプの女』
今年は『クリーピー』もあり黒沢清イヤーであった。生者と死者の交わり合いと断絶を描く理想の幽霊譚。どの国で、どのキャストで映画撮っても黒沢清は黒沢清に他ならない。

2.『ヴィオレット ある作家の肖像』
本作が日本公開された2015年のベストに入れるべきだったんだろうが、年明けてようやく見られた。1人の女性が自分自身として生きるようとすること、表現することの切実さが迫ってくる。

3.『キャロル』
これもまた女性たちが自分自身を生きようとする物語。たとえそれが世間から望まれないものだとしても。色調、質感が素晴らしく美しい。8.

4.『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』
こなさなければならない材料がてんこ盛りだが見事に調理するルッソ兄弟の手腕に唸る、アメコミ映画の極北。アベンジャーズの続編的でありつつ、最終的にはスティーブ・ロジャースという人の物語に着地していく。しかしスタークは気の毒でしたね・・・。

5.『ブルックリン』
原作も良かったのだが、映画の方がより現代に通ずるものがある。1人の女性が自分の居場所を選びとっていく様が瑞々しい。

6.『スポットライト 世紀のスクープ』
報道とは、職業倫理とは、ひいては人を信じることとはと問いかけてくる、今だからこそ見たい作品。

7.『団地』
終わっていく場所としての団地、そしてそこから通じる異空間!阪本順治の快作であり怪作。

8.『この世界の片隅に』
メインストリームではないが時代を越えて残る作品だと思うし、そこにこそこの作品が作られた意味があると思う。

9.『コップ・カー』
スタンドバイミー的な世界からホラーへ、そして一気にハードボイルドな世界に突入するラストに痺れた。

10.『母の残像』
私は家族を扱った映画が好きなのだが、今年見た家族映画の中では、不在の母が中心にある本作が一番良かった。