雨宮雅貴(TAKAHIRO)と広斗(登坂広臣)兄弟は、1年前に姿を消した長兄・尊龍(斎藤工)を探し続けていた。ヤクザに追われる少女・成瀬愛華(吉本実憂)から、尊龍の行方と目的に関する情報を得るが。監督は山口雄大。『HiGH&LOW THE MOVIE』の続編。
 前作、映画としては出来がいいとは言い難いし色々珍妙だったのだが、一つのアトラクションとしてはありかなと思ったし、とにかく作っている側のやる気に満ちているので、ある意味面白かった。本作は、前作よりもドラマ重視になっている。登場人物を雨宮兄弟とその周辺に絞り込んだことでドラマ作りがやりやすくなったのだろうが、ちゃんとドラマをやろうとしていることで、却って前作にあった映画としては異形の面白さみたいなものは薄れてしまったと思う。前作はある種の祭り、今回はスタンダードな兄弟ドラマだからテンションのパワーダウンはやむなしという部分はあるだろう。
 ただ、こういう映画を作るのか、という面での異文化を見るような面白さはやはりある。このシリーズ、一番重視されているのは見た目がいかにかっこいいかと言うことで、話の整合性とか、リアリティみたいなものは度外視しているんだなということが良くわかるのだ。架空の町が舞台とは言え、全員一応日本語喋っており日本が舞台と思われる(総理大臣いるし)のだが、序盤の、白い十字架が立ち並ぶ墓地のシーンでさっそく突っ込みたくなった。たしかにその方が見映えはするかもしれないけれども!クリスチャンだという設定とか特になかったじゃん!お線香とか存在しない世界なんだろうな・・・。PVを繋ぎ合わせたような世界観は前作通りなのだが、ここまで「俺が考えたかっこいいやつ」を徹底していると、むしろ清々しい。
 今回、肉弾戦のアクションの見せ方の手数が随分増えたという印象を受けた。前作では集団対集団だったが、今回は人数絞られていて、アクション指導を丁寧にやる余裕があったのかも。ただ、そのアクションの撮り方はカット割りが細かすぎていまひとつ迫力に欠ける。一連のアクションを通しの全体像で見たいのにーと思ったが、演じる側の技量の問題なのかな。
 なお、斎藤工が壁ドン通り越して壁になっていたので笑った。当然斎藤のキャリアを踏まえて台詞を作っているだろうから、笑わせにきてるよな・・・。それにちゃんと応える斎藤もえらい。プロである。