幼い頃見た魔女のショーに憧れ、魔女の家系ではないが魔女育成名門校に入学したアッコ(潘めぐみ)。しかし劣等生かつトラブルばかり起こす問題児だった。学内でトラブルを起こしたアッコは、友人のロッテ(折笠富美子)、スーシィ(村瀬迪与)と共に、町のお祭りで毎年定番になっている、魔女の歴史を再現したパレードの企画をすることに。成功しないと落第だが、魔法は幸せなものだと伝えるものにしたいとアッコは張り切る。監督は吉成曜。
 『キルラキル』等インパクトのあるアニメーションを手掛ける気鋭のアニメーションスタジオ、TRIGGERによるオリジナル作品。前作『リトルウィッチアカデミア』(企画「アニメミライ」内で上映)と同時上映だったので、前作未見の人も安心だし、そもそも予備知識なくても楽しめる作品に仕上がっている。TRIGGERといえば『キルラキル』なので、『リトル~』シリーズも過激な方向にとんがってくるのかなと思っていたが、むしろオーソドックスな「まんが映画」的な楽しい作品。作画はもちろん安定しているし、勢いと遊び心があってこれまた楽しい。行き届いているが、見る側に配慮しすぎていないところが逆に気楽でいい。
 また、女性キャラクターが大勢出てくるがセクシャルな要素は極力抑えている(スカートでホウキに乗ってもパンチラ一切なし)ので、安心して見ることが出来た(『キルラキル』はすごく面白いけど、女性キャラクターのコスチュームの露出度の高さはちょっと辛かった・・・)。そんなに込み入った話ではないし、キャラクターの造形もシンプルなので、小さいお子さんと一緒でも楽しいと思う。
 アッコは空気が読めない、押しが強い、人の話を聞かないかつちょっとアホという今時の主人公としてはわりと珍しいタイプ(現代の主人公キャラクターってわりと常識人だしかしこいよね)。一昔前の主人公ぽい単純さだ。今の10代、20代にははなかなか感情移入や共感はしにくいだろう。その分、アッコの友人で皮肉屋のスーシィや、お守り役で気遣い屋のロッテを配置してバランスを取っている。ひょうひょうとしてクールなスーシーィは人気が出そうだし、見ている側の共感を呼びそうなのはロッテだろう。前作にしろ、今作にしろ、ロッテがアッコに振り回されてかわいそうって思う人は結構いるんじゃないかなと思う。なんといっても、今回の裏主人公はロッテとも言えるのだし。