悪の組織フット軍団が勢いを増し、市民を脅かしているニューヨーク。TVレポーターのエイプリル(ミーガン・フォックス)は、夜の港でフット軍団が何者かに退治されるところを目撃する。特ダネだと張り切るエイプリルだが、証拠に乏しく誰も信じてくれない。そんな折、地下鉄の駅をフット軍団が襲撃し、人質を取る事件が起きた。またしても何者かが軍団を撃退、居合わせたエイプリルは彼らの後を追うが、彼らはカメの姿をしたヒーローだった。過去にアニメ化や実写映画化もされている人気作品を華やかに映画化。監督はジョナサン・リーベスマン。製作はマイケル・ベイ。
 自分で「カメの姿をしたヒーロー」って何書いてるんだと思ったけど、そうなんだからしょうがないよな・・・。原作を始めに考えた人は、まあよく考えたよな・・・。忍者とヒップポップは当時の流行としてわかるけど、カメってなかなか持ってこないだろう(笑)。カメベースのビジュアルのヒーローというのは、かっこいいのかどうかかなり微妙だと思うが、カメっぽい質感とキャラクターデザインの可愛さとのバランスがよくとれていて、いい造形だと思う。昔、実写映画化された時はキグルミ感強くへぼへぼだったのだが、こんなにシャープでかっこいいタートルズが見られるとは、技術の進歩とはありがたいなぁ・・・。
 原作の根強い人気は、やはりタートルズ4人(匹?)のキャラクターがそれぞれ立っている所、そしてチームものであるという所にあるのではないかと思う。本作ではラファエロが活躍するが、彼がやっぱり一番人気なのかな?ぶっきらぼうなツンデレって世界的に需要があるのだろうか(笑)。メンタリティがティーンエイジャー、というか小学生男子的なチームものだが、こういうノリは好きなので楽しかった。ヒロインのエイプリルが「女子アナ」的ポジションから脱出したくて先走りすぎるのも、おっちょこちょいキャラな感じでかわいい。ベイ絡み作品の中ではかなりちゃんと活躍するヒロインの方なのでは。また、エイプリルの相方的なヴァーン(ウィル・アーネット)がウザいだけでなくここぞというところではちゃんと動くところもいい。自宅のキッチンにいるシーンが少しあるのだが、スパイス類がちゃんと揃っていて、結構きちんとした生活しているんだなーと変なところで愉快になった。