SFアニメ『宇宙戦艦ヤマト』を新たな解釈でリメイクし、2013年にテレビ放送された『宇宙戦艦ヤマト2199』の新作劇場版。2199年、イスカンダルから地球への帰路についた戦艦ヤマト。しかしガミラスとは別種族の機動部隊ガトランティスに追われる。戦闘を避けてワープしたところ、異空間に迷い込み、謎の惑星に不時着した。古代進(小野大輔)を含む5人のクルーが上陸するが、奇妙なホテルに迷い込んでしまう。そこで出会ったのは、ヤマトへの復讐を誓うガミラスのフォムト・バーガー少佐(諏訪部順一)だった。
 私は『宇宙戦艦ヤマト』をちゃんシリーズ通して見たことがないのだが、TVシリーズのヤマト2199はとても面白かったし、旧来のファンにも概ね納得のいくリメイクだったのではと思う。新作劇場版は、戦いを終えたヤマトが地球に帰る途中のエピソードという設定なのだが、後日談ではなく途中の話とした位置づけは正解だったのではないか。収まりがいいし、付け加えてもシリーズそのもののラストには影響がない。
 本シリーズを見ていて面白かった、というか嫌な気分にならなかった一因は、地球人だけではなくガミラスの人たちにもちゃんと個々の人格があって、それぞれ政治があって、一枚岩ではないという世界の作り方をしていたところだと思う。TVシリーズでは、一応地球とガミラスが「手打ち」状態になっているが、それに納得しない一派ももちろんいるわけだ。そして、ガミラス以外の種族もいて、必ずしも円満な関係ではないというところも。
冒頭にヤマトクルー以外の別エピソードを持ってきており、何で出してきたのかな?と思ったが、最後まで見るとなるほど(とまではいかないけど、まあそういう方向性にしたのねという了解はできる)と。「帰る」ということが一つのテーマとなっているのだ。地球人であれガミラスであれ、とにかく彼らがちゃんと「帰る」ことが大事にされていたと思う。対して「方舟」は帰る場所を失った人たちの場所だった。
 TVシリーズはTV放送でこのクオリティ!という豪華さだったので、劇場版を見てもそれほど(作画面での)感銘を受けないのはいいんだか悪いんだかという感じだが、戦艦戦はやはり大画面に映えて華やか。キャラクター作画は所々(特に後半)大画面だと若干辛いかな、という部分もあったが、気になるほどではなかった。なお、キャラクターの演技のデフォルメの仕方が妙にレトロだなと思ったところがあるのだが、あえてなのかなー。