吉田豪著
サブカル分野を中心にライター、インタビュアーとして活躍する著者が、「文化系(サブカル)男子は40歳で鬱になる」という持論をもとに、鬱経験を持つサブカル界のスターたちにインタビューする。文庫版で読んだが、単行本版にユースケ・サンタマリアの章が加筆されている。ユースケ、一時期痩せすぎだったけど、やっぱり具合悪かったのか・・・。そのユースケ・サンタマリアは単行本を読んだ際に自分の方が症状きつかった!ここに出てくる人たちは皆タフガイだ!と思ったそうだが、確かに病気を患っても業界で生き残っているということは、そういう部分もあるんだろうなぁ(笑)。症状の出方はそれぞれだが、成功して活躍の場が広がったり多忙になったりすると発症しやすいという傾向は共通しているみたい。鬱の症状は家族であっても理解がされにくいという面はあるが、本作のインタビュー相手に関しては、客観的には成功して何も不安がなさそうに見えるという側面も、本人の苦しさを増して症状悪化するんだろうなぁ。読んでいて、なんだかなぁと思ってしまうところもあるし、当人にしかわからない苦しさというのは本当に難しいなとしみじみ。それにしても、よく皆ここまで話してくれたなと、著者の聞 く力に感嘆した。同じジャンルの人たちとは言っても、相当していないと話しにくい内容ばかりだもんなー。ちなみに、サブカル内での勢力争いというか分布図というかには笑ってしまった。外から見たら違いがわからないけど、当人には気になるのね(笑)