ポール・アダム著、青木悦子訳
ヴァイオリン職人のジャンニは、刑事のグァスタフェステと共に、友人で同業者のトマソが殺害されているのを発見してしまう。トマソは一千万円以上の値打ちがあるという、幻のストラディヴァリを探しにイギリスへ行ったらしい。彼が殺された原因はストラディヴァリにあるのではと考えたジャンニは、人脈と知識を駆使してグァスタフェステを手助けする。ヴァイオリンに関する知識が次々と披露されるが、特に事前知識がなくても大丈夫。舞台となるのはジャンニが住むイタリアだけでなく、イギリスへも飛ぶ。ちょっと目まぐるしいしジャンニの人脈がオールマイティすぎるきらいはあるのだが、楽器職人ならではのこだわりや知識が楽しい。ダンディなジャンニと、生真面目なグァスタフェステとの親子のようなやりとりも微笑ましかった。