秘宝「クリムゾンハート・オブ・クレオパトラ」を手に入れる為、ルパン三世(小栗旬)、次元大介(玉山鉄二)、石川五右エ門(綾野剛)、峰不二子(黒木メイサ)は、強固なセキュリティを誇る要塞「ナヴァロンの箱舟」に挑む。原作はモンキー・パンチ。監督は北村龍平。
 原作はもちろんモンキー・パンチなんだけど、世間一般で定着しているのはモンキー・パンチの漫画を原作としたアニメ版、特にいわゆる「赤ルパン」版だろう。本作もモンキー・パンチの漫画よりもむしろ「赤ルパン」のイメージに近づけて実写化しているのだろう。何かややこしい実写化だな・・・。予告編の段階で原作やアニメのファンにとっての「これじゃない」感がぷんぷん漂ってきていて、どんなことになるやらと思いつつ見に行ったのだが、これは原作のイメージが云々の問題じゃないですね・・・。
 私はルパン三世は好きだけどすごくファンというわけではないし、仮に原作のファンだったとしても(本作に限らず)映画と原作は別物だから、映画は映画として面白ければ問題ないと思っている。しかし本作、そもそも映画としてあまり面白くない。途中で「1年後」というテロップが出て本題、という流れなのだが「1年後」になるまでがやたらと長い。序盤、中盤、終盤のペース配分にメリハリがなくて単調だ。そして長い。もうちょっと短い尺にならなかったのかな・・・いらないエピソードいっぱいあった気がするんだけどな・・・
 一番きつかったのは、単調さも含めてとにかく野暮ったいこと。北村監督はアクション映画の人のはずなのにアクションシーンはショット細切れで(俳優の能力的な問題もあるんだろうけど)がっかりだし、コミカルなシーンはスベるし、「富豪」の表現が昔の漫画の富豪っぽくて脱力しちゃうし。ルパン三世は洒脱なコミカルさが味なんじゃなかったのか!いやルパン関係なくダサいわ!と突っ込みたくなる。
 ただ、声を大にして言っておきたいのは、本作のつまらなさは俳優のせいではないということだ。イメージが定着しきっているキャラクターを演じるのはきついと思うが、小栗筆頭に頑張っていると思うし、黒木メイサの峰不二子は案外悪くなかった。それにしても小栗旬は主演映画に関しては貧乏くじばっかり引いているイメージだな・・・。努力の跡が見えるだけにかわいそう。