精神病院で開かれたクリケット大会で、1人の男が自分は叫び声で人を殺せたが、魂を4つに割られたと話し始める。時間はさかのぼり、海辺の田舎町。若い夫婦の前に奇妙な男が現れ、生活に浸食していく。その男は太古の魔術の力を持つというのだ。原作はR・グレイヴス。監督はイエジー・スコリモフスキ。1978年の作品。
珍妙かつ強烈な味わいで、サスペンスともホラーともつかない。若い男(ジョン・ハート)が理由もよくわからないままに闖入者に妻を奪われ、生活を脅かされていく過程は不条理ホラーのようで恐ろしいのだが、どこか珍妙。インテリサブカル男(職業が現代音楽家ってところがまた・・・)が自然児に翻弄されているようでもあり、ちょっと笑いそうになってしまうところも。ジョン・ハートの線の細さがまたかわいそう、でも笑っちゃう感を煽っている気もする。
ロケ地はヨークシャー地方らしいが、草原と砂地の海辺と両方あって、魅力的な風景だった。精神病院は緑豊かな郊外にある風だったが、背景でウミネコのような鳥?の鳴き声がずっとしている。土地の力に助けられている部分も大きいのではないかと思う。