高校卒業を控えたゲイリーと仲間たちは、一晩で12軒のパブを飲み歩く「ゴールデンマイル」に挑戦するが失敗。そして20年後、ゲイリー(サイモン・ペッグ)再びゴールデンマイルに挑もうとかつての仲間、アンディ(ニック・フロスト)、スティーヴン(パディ・コンシダイン)、オリヴァー(マーティン・フリーマン)、ピーター(エディ・マーサン)を招集する。もっとも、それぞれ家庭も仕事もある身で、仲間たちは迷惑顔、はしゃいでいるのはゲイリーだけだった。故郷の町ニュートンヘイブンに帰郷したゲイリーたちは、町の様子がどこかおかしいことに気づく。監督はエドガー・ライト。
 同監督、同主演の『ホット・ファズ』と同じく、平和な田舎町が実は・・・というコメディで、話がどんどん大層、かつバカらしい方向に進んでいく。ただ、そこに爽快感があった『ホット・ファズ』と比べると、本作には「なんだかなぁ・・・」という思いをぬぐえなかった。面白いことは面白いし見ている間は笑えるのだが。
 ゲイリーは18歳の自分はとびきりクールだったと思っているのだが、そんなに「あの頃」の自分のことって好きになれるものか?と不思議になるのだ。確かに高校時代が楽しかったんだろうけど、振り返ったら赤面したくなるようなものじゃないのだろうか(少なくとも私は18歳に戻りたくはないしあの頃が最高だったとは全く思えない)。自分の人生のピークをそんな早い時代に設定しちゃっていいのだろうか。確かに現在のゲイリーは無職でうだつが上がらない。それでも、世界が終ることでもない限りもう楽しいことなんてないんだよ!というのは悲観的すぎるように思った。本作、ウディ・アレン監督『ブルー・ジャスミン』と同じ日に見たのだが、奇しくもどちらも過去に生きる人が主人公だった。
 もうひとつ違和感があったのは、この人たちはなぜつるみたがるのかということだ。ゲイリーにとってはあの頃の仲間も含めて「黄金時代」だったんだろうけど、あの頃仲良かった人が今も仲良くできる人だとは限らない。あの頃だからよかったって側面の方が大きいんじゃないかな。