ベン・アーロノヴィッチ著、金子司訳
警官のピーターは、地下鉄の構内で若い男性の死体が発見された事件にかりだされる。凶器は魔法で作られた陶器のかけららしい。被害者は裕福なアメリカ人青年と判明するが、彼はなぜ深夜に地下鉄構内にいたのか?ピーターは事件を追ううちに、ロンドンで古くより行われていたある「産業」のことを知る。妖魔、幽霊、妖精など魔法関係の事件を扱う「特殊犯罪課」を舞台としたシリーズ3作目。ロンドンという町の肖像画のような側面もあるシリーズだが、本作は特に市内のエリア別土地柄や歴史のようなものが色濃く表れている。課のメンバーも1人増え、ピーターの魔法の腕前もちょっとづつ上がっている。上司のナイティンゲールが前作と比べて妙にかわいいので、おじさま愛好家女子にもお勧め。


地下迷宮の魔術師 (ハヤカワ文庫FT)
ルーシー・リーの陶磁器たち