杉江松恋著
過去現在の海外ミステリーから、必読の100作を紹介するブックガイド。単なる代表作紹介ではなく、現在入手できる作品を挙げていること、さらに興味を持った読者への同作家の他作品、あるいは他作家の類似作品を関連付けて紹介しているところが目配りきいている。更に、これが文庫書き下ろしだというところが素晴らしい。「ガイド」である以上、コンパクトで、初心者にも手にしやすいお値段であってほしいもんね~(ハードカバーの書評本を読む人はそもそも「ガイド」としては必要としていないと思うし)。かなり実用志向の作りだと思う。概ね、まあこの作品は出るよな~という納得の内容なのだが、この作家でこの作品を選ぶの?あれとかあれじゃなくて?という意外さはあった。そこに著者の視線が反映されているのだろう。項目立てはされていなかったけど、アガサ・クリスティの『謎のクィン氏』を何度か挙げていてうれしい。あれ好きなんだよなー。ハーラン・コーベンが紹介されていないのはちょっと納得できないんだが・・・。それはさておき、一番嬉しかったのはスチュアート・(M)・カミンスキー『愚者たちの街』を紹介してくれたこと。これ、知名度低いけど本当に名作ですよ!今ならまだ入手できるみたいだから、ぜひ!


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