派手なパフォーマンスと超絶技巧で大人気のエンターテイナー、リベラーチェ(マイケル・ダグラス)。1977年、犬の調教師スコット(マット・デイモン)は彼のショーを見て恋に落ちる。2人はパートナーとして生活を共にすることになるが、やがて亀裂が生じ始める。監督はスティーブン・ソダーバーグ。実在のスター、リベラーチェと彼のパートナーとの10年間を描く。
 題名だと恋しているのはリベラーチェだけど、本編見るとどちらかというと恋しているのはスコットの方で、彼がリベラーチェに振り回されているように見える。スコット自身はどちらかというと素朴な人で、元々はセレブな生活にあこがれるようなタイプでもなかったのだろう。それがリベラーチェに魅せられ、彼の為に無理なダイエットをし、整形までして、派手なファッションを纏うようになる。デイモンにそのファッションが全然似合ってないから笑っちゃうんだけど、その似合わなさに、彼が惚れてるんだろうなぁと実感させられる。スコットとリベラーチェの出会いと別れ、そしてその後少しが描かれるが、スコットは最後に、リベラーチェの一番美しかった姿を思い出す。しかしその姿は、スコット一人に向けられたものではない。だからこそのスターだし、だからこそスコットは彼に魅了されたのだろう。そこがちょっと切ない。
 リベラーチェはスコットのことを愛してはいるんだろうけど、スコットだけじゃ足りない、もっともっと欲しくなってしまうんだろう人なんだろうなと。それをスターのわがままというでもなくビッチ扱いするわけではなく、「そういう人」だからしょうがない、という見せ方だったと思う。なので、2人の幸せな時期も、すったもんだしていたりギスギスしたり、上手くいかなかったりという過程も、普通のカップルのそれという感じだった。リベラーチェはスターなんだけど、ショーのシーンでも私生活のシーンでも、あまり「スター」という視点で描かれていない気がする。私が実際のリベラーチェについて全然知らないからそう思うのかもしれないし、ソダーバーグがそういう部分にあまり興味がないというだけかもしれないが・・・。
 ともかくダグラスとデイモン、2人の演技力が存分に発揮されている。ダグラスってエロいおっさんというイメージしかなかったんだけど(笑)上手かったんだな!2人とも脱ぎっぷりがいいのだが、デイモンはちゃんとダイエット前、後の体型が変っていて(映像加工してるのかもしれんが)感心した。また、老けメイク、若作りメイクの進歩にも唸りました(笑)。なお、リベラーチェは字幕上は時々おネェ言葉になるんだけど、英語のおネェ言葉ってどんな感じなんだろう・・・。聞いてるだけだとどこがどう違うのかあんまりわからないんだよな・・・(英語がわかる方には当然わかるんだろうけど)。


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