元ロサンゼルス市警の刑事だったオーウェンズ(アーノルド・シュワルツネガー)は、市警を退職し、メキシコとの国境に近い田舎町で保安官をしている。ある夜、不審な車輌を見つけた部下が狙撃され死亡、更に脱獄した凶悪犯とその仲間がメキシコへ逃げる為に町に向かっていると知らせが入る。警察やFBIが後手に回る中、オーウェンズは町に残された部下と銃器オタクと協力し、凶悪犯たちを迎え撃とうとする。監督はキム・ジウン。本作がハリウッド進出作となる。
 『エクスペンダブルズ2』ではシュワルツネガー老いた!とショックを受けたが、本作で主演しているのを見ると、やっぱりスターの風格が漂う。もちろん全盛期のような華はないが、いいおじいちゃん俳優になってきたんじゃないかと思う。のたのたした動きにもむしろ味がある(笑)。実際本作ではモロに「元凄腕のおじいちゃん」な役柄だったし。田舎町の風景が妙に似合うところもよかった。
 目抜き通りの左右に商店が並ぶだけという町並みや、よそ者から町を守るという展開は西部劇を彷彿とさせる。キム・ジウン監督は『グッド・バッド・ウィアード』でも西部劇を下敷きに使っていたので、かなり好きなのだろう。一方で、町の人々も警察もFBIも凶悪犯一派も、一目で移民ないしはその子孫と分かる人たちが多く、作品内のいわゆる「白人」人口が極端に低い。白人代表のシュワルツネガーも「移民の子孫」という設定だ。自分達は「いい移民」、凶悪犯たちは「悪い移民」というわけだ。このあたりは今のアメリカを反映しているんだろうなと思った。
 しかしアメリカで銃規制が進まないのも頷ける作品だ。お前ら、本当に銃大好きだなー!若干の悪ノリ感もあるアクションシーンは楽しいが、やっぱり現実世界では銃規制しておいたほうがいいな!と納得する作品でもあった(笑)。