テロリストグループによってロシア首相の子供たちが誘拐された。彼らは閉鎖されているチェルノブイリ原子力発電所を乗っ取り、取引に応じないと子供たちを殺し原子炉を爆破すると脅してきた。テロリストグループは最新の強化兵士「NGU」を使っており、軍は歯が立たない。軍は凍結された強化兵士「ユニバーサルソルジャー」を再度起動させるが、NGUの性能には及ばない。普通の人間に戻るためのリハビリを受けていた初期型ユニソルのリュック(ジャン=クロード・ヴァン・ダム)は戦場に呼び戻されるが。
 なぜか18年ぶりに続編が公開されたユニソル。監督のジョン・ハイアムズは格闘技ドキュメンタリーの仕事を長くしていた人だそうで、肉弾戦となるアクションシーンは撮りなれている感がある。最近のアクション映画はとにかくスピード命!な傾向があるが、本作のアクションは肉体の重さ、重力を感じさせるものだ。途中コマを抜いているのかなというシーンもあるが、早さを強調した演出ではないと思う。また、臨場感を煽る為に使われがちなカメラの手ブレ風な撮り方もあまりない。手足の動きを見せようという方向へ意識がいっているようにも思った。監督の出自を聞いたからそう思うだけかもしれないが・・・。
 私は1作目は未見なのだが、ユニソルの設定さえ知っていれば問題なく楽しめる。主演がヴァン・ダムなだけに、お気楽なB級アクションかなーと思っていたのだが、これが予想外に陰鬱。単純に秋頃のロシアで寒そう、薄暗いというのもあるのだが(笑)、凍結されていた初期型ユニソル、あるいはリハビリ中に強制的に復帰させられ、中途半端に人間としての感情を残した状態で、自分が長くはもたないとわかっている戦いに赴くリュックの姿は正直泣ける。演じているのは当然ヴァン・ダムなのだが、彼の主演映画『その男ヴァン・ダム』をふまえて本作を見ると更にせつなさ倍増だ。初期型ユニソルと、もう若くはないヴァン・ダムの境遇がダブってしまい、ご本人には不本意&迷惑なのは承知の上だが、悲壮感が漂う。
 ストーリーはユルユル(そもそもチェルノブイリを占拠できた時点で人質の必要ないんじゃ・・・)でメリハリに欠けるところはあるが、本作がジャンル映画であることを考えると異色ともいえる陰鬱さ、哀愁が妙に心に残った。なお、チェルノブイリがあまりにアバウトな廃墟でそんなわけあるかー!と思いました(笑)。いくらなんでももうちょっとちゃんと管理していると思う。