大学生のハル(満島ひかり)は彼氏に二股かけられても別れられず、なんとなく付き合い続けている。ある日カフェで、リコ(中村映里子)に声をかけられる。リコはハルのことを好きだと言い、ハルは戸惑うが次第に親しくなっていく。監督・脚本はこれがデビュー作となる安藤モモ子。原作は桜沢エリカの漫画「ラブ・ヴァイブス」、音楽は「リンダ・リンダ・リンダ」のサントラが印象に残るジェイムズ・イハ。
 満島は美人顔なのに、なぜかダメ男と付き合っちゃう役ばかり演じている印象がある。どん臭い役柄が妙に上手い。また、オーディションで選ばれたという中村は、動きに勢いがあって、そんなに演技が上手いという風ではないのだが目をひきつけられた。また脇役だが、かたせ梨乃に妙にインパクトがある。見ちゃいけないものを見ちゃったような迫力が・・・。
 ただ、本作の良さは主演の女優2人、そしてジェイムズ・イハの音楽に集約されてしまっているように思う。いくら役者が好演していても、脚本上のセリフが陳腐なのでがっかり感が漂ってしまう。「女の子の方が柔かくて好き」発言を筆頭に興ざめするセリフが多かった。ハルの彼氏と別れられないなあなあな部分や、両思いになったとたんに執着を見せるようになる(大学の飲み会にやってくるのが怖かった・・・)リコなど、結構生々しく描けている部分もあるので勿体無い。居酒屋でのケンカも、シチュエーションは怖いのだが双方言っていることが月並みなのでいまひとつ迫力に欠ける。まあ痴話喧嘩なんて大体月並みなことしか言わないのかもしれないが・・・。
 ところで、食事をしている口元のアップやトイレのシーンなどは、ひいてしまう人もいたのではないだろうか。自然体の女の子、というよりもちょっと露悪的な撮り方で気になった。ペットボトルを投げあうシーンなど、すごくきれいに撮れているところもあるのだが。とにかくムラが目立ち、締まりに欠けるという印象。