やまだないと著
漫画家である著者が「ヤマラハルヒ」として綴った映画(おもにDVDで)鑑賞記録。ブログをまとめたものらしいが、鑑賞タイトル数と幅の広さがはんぱない。これを見る人があれも見ますか!と唸ったが、てんでばらばらに見えるラインナップなのになんとなく著者の映画選択の指針みたいなものが見えるのが不思議。一つの映画に対する深い批評よりも、雑多な映画に対する大量のコメントの方が、その人の人となりが垣間見えることもあると思う。著者の映画評は私にとって、ぞっとするくらいに鋭いと感じられるものと、それは違うんじゃないかなーというものの振れ幅が極端で、そういうところも面白かった。あと、著者は洋画の邦題が気に入らなくて自分で考案したりするのだが、考えた題名が元の邦題とどっこいどっこいのセンスで、意外にかわいい人だなーと思った。