台湾シネマコレクションで鑑賞。西門町で気ままに暮らすファンとヴァンス。町では女の子が失踪する事件が相次いでおり、彼らの友人・ヴィヴィアンも姿を消す。彼女を探し始める2人だが。
 西門町は日本で言うと渋谷みたいな町だそうだ。映画自体の雰囲気は、「これどこの『池袋ウエストゲートパーク』?」みたいな感じなのだが・・・。スタイリッシュを目指しているのはわかるし、若者ウケはしたんだろうなぁという印象は受けた。実際、2007年の興行成績3位だったそうだ。しかし、映画としてはツラい!久しぶりに上映中に席を立ちたくなった。雰囲気はIWGPでも脚本は雲泥の差。クドカンが神に思えてきました。
 イケメン2人が主役だったり、衣装もセットもほのかに気恥ずかしくオサレだったり(中学生ががんばった感じのオシャレと思ってくれ)、ヴァンスが「天才ハッカーでスケボーの達人」というそこはかとなく中二ぽいキャラ設定だったり、途中で脈絡なくバンドが登場して曲を披露したりと、どうもアイドル映画的なものなんだなという察しはつく。でもいくらビジュアルに気合が入っていても、ストーリーの脈絡がなさすぎる。田と場、最初にこれはブログ(かなー。字幕ではブログだったけど見ていると小規模なSNSのような気がする)がキーになっているのねと思ったし、実際なっているのだが、なりかたがおかしいよ!いやーその目的だったらもっと他に手っ取り早い手段が!アイディアを詰め込んだのはいいが、アイディア同士の整合性が付けられておらず、ご都合主義もいいところである。ブログにしろ、誘拐犯にしろ、ビジュアルのアイディアのみが先行しすぎて変になっている所が多い。ラストの水槽も、あれじゃあ蓋を閉めた人が他にいることになっちゃうよー。
 ところで、メインヒロインとなる女の子が2人出てくるのだが、ヴィヴィアンはゴスっ子で、もう一人は清楚なお嬢様なんですね。で、ヴィヴィアンは前からファンのことが好きなんだけど、あっさりお嬢様とファンがデキてしまう。男子のコンサバ好きは万国共通なのか・・・と暗鬱たる思いに駆られました。ルックス的には2人とも微妙だと思うんだけどなー。あと、刑事のあだ名が「竹之内豊」で吹いた。当然ビーチボーイズがネタになっている。日本のTVドラマが時差ついて浸透しているのか・・・(今の日本の10代はビーチボーイズとか見たことないよね多分)。