E.H.エリクソン、J.M.エリクソン、H.Q.ギヴニック著、朝長正徳、朝長梨枝子訳
 発達心理学者であるエリクソンによる、80年代の報告者たちへの聞き取り調査を元に、老年期の心理構造に迫る。老年期になると、それまで構築したものが瓦解していくという不安が生じる、また肉体的にもこれまでのようには動けなくなってくる。そのギャップを埋め、これまでの自分と、大きく変化しつつある自分とを統合する為、老年期特有の行動が生じるのだと言う。80年代の研究であるが(私が読んだのは97年の新装版)、現代でも十分通じる内容。ああこういうロジックが働いているのねと頭においておくと、身内の年配者にもイライラせずに接することが出来るかと思ったが・・・実際はなかなか難しいです(苦笑)。本著最後にアメリカの高齢化社会化について論じた章があるのだが、現在の日本にそのまんま当てはまる部分が多々あった。アメリカ社会を後追いしているというのは本当なんだなーと実感。