2007年に見た映画から、洋画5本、邦画5本をベストとして選びました。あくまで私個人のベストなので、他の人にとってどうなのかは微妙。

《洋画》
1.『リトル・ミス・サンシャイン』
 家族みんなでワゴンを押すシーンがたびたび出てくるのだが、出てくるごとに押すタイミングが上手くなっているのがすごくいい。期せずして家族のペースが揃っていってしまうのだ。

2.『グッド・シェパード』
 マット・ディモンはいい役者ですね。本来の自分とは違う自分を生きることになってしまった悲しさが漂う、がっしりと手応えのある良作。

3.『デス・プルーフ・イン・グラインドハウス』
 もう各所で言い尽くされているかと思うが、映画の神様が降りてくる瞬間を見てしまった。終わり方最高です。

4.『エレクション』
 暴力に満ちたシリアスな作品なんだけど行き過ぎてすごい変なことに。続編早く公開してください。頼みますほんと。

5.『4分間のピアニスト』
 譲歩しない天才同士のぶつかり合い。とても映画らしい映画だったと思う。音楽が素晴らしかった。


《邦画》
1.『東京タワー』
 予想外の良作。陳腐さをすれすれで回避していた。まさかこれに泣かされるとは思わんかった。

2.『河童のクゥと夏休み』
 見た目は地味だが中身はすごい。原監督には、子供にばんばんトラウマを与えていっていただきたい。

3.『不完全な2人』
 人間観察が細かすぎて怖い。役者の力を信じてないとこういう作品は撮れないんでしょうね。

4.『叫』
 いやー相変わらず黒沢清は変だなぁ!見ている間はそれほど面白いと思っていなかった気がするのだが、忘れられない。

5.『キサラギ』
 脚本の妙に加えて、役者同士の歯車が奇跡的にびしっとかみ合っていたように思う。あと香川照之は相変わらず己のパブリックイメージを投げ打っていて最高だと思った。