ロバート・フェリーニョ著、深井裕美子訳
 探訪記者って何かと思っていたら、トップ屋とかゴシップ系特ダネ記者のようなものらしい。主人公である記者・クィンは基本マッチョなキャラなんだが、暗い過去やら家族関係やらの設定を加えすぎているように思う。設定の一つ一つが濃い味で、お互いに効果を消しあってしまっている。対して、新進気鋭のカメラマンや熟年売れっ子司会者など、女性キャラクターは皆生き生きとしている。キャラ立ては上手いが、正直言ってストーリーは少々弱い。ショウビズ界が舞台だからか、微妙に雰囲気がチャラいのがおかしかった。ちょっと、昔のトレンディドラマみたいな感じがした。