佐藤多佳子著
 出所したてのスリとギャンブル狂の占い師がひょんなことから行き会う。文章はちょっと野暮ったいものの、読みやすく引き込まれる。小説の基礎体力が高いとでもいいますか、ストーリーの組み立てにしろ、状況説明しろ、わかりやすいのだ。相変わらず手堅いなぁ。ただ、主人公2人共が、新しい一歩を踏み出したようであっても自分の業からは逃れられない、結局変われないんじゃないかという気配がし、どうもホロ苦い。あと、重要なキャラクターとして女性2人が登場するのだが、この2人がどっちも私の得意ではないタイプで辟易した。「愛をください」オーラを出している人にはイライラしますよ!特にスリの幼馴染の女性。こういうタイプが一番しぶとくて美味しい所を持っていくんだよなー、でも男はこういうタイプにコロっと落ちちゃうんだよなー、お前ら皆騙されてるから!と思った。いや私怨とか、そんなことないですよ!本当に!