とうとうシリーズ3作目。オーシャン(ジョージ・クルーニー)の仲間、ルーベン(エリオット・グールド)が心筋梗塞で意識不明になった。凄腕、しかしあくどいことで有名なホテル王バンク(アル・パチーノ)に裏切られたのがショックだったのだ。オーシャン一味はルーベンの敵討ちをするべく、バンクが新設したラスベガスのカジノホテルを標的とする。しかしそのカジノは、最新鋭のセキュリティが導入された難物だった。
 オーシャンズっていったい何人まで増えるんだ・・・。ともあれ、毎回同じ面子を集められるところがすごい。ブラッド・ピットとマット・ディモンを押さえておくだけでも大変だと思うのだが。キャストの豪華さは、ソダーバーグのブランド力、ジョージ・クルーニーの人徳の賜物なのでしょうか。クルーニー、いい人ぽいもんなー。異性よりむしろ同性から慕われるタイプっぽい。このシリーズ見ていて毎回思うのだが、皆クルーニーのこと大好きだろ!そんな和気藹々オーラが漂っております。クルーニー愛され映画と言っても過言ではない、かもしれない。
 身内のお遊び的映画とたたかれることも多いシリーズだが、これだけ豪華な遊びなら、それはそれで見ていて楽しい。11にしろ12にしろたたかれるほどひどい作品だとは思わないし、私はこのシリーズ大好き。元々「~大作戦!」みたいな話は好きなのだが、このシリーズは辛気臭さや貧乏臭さが全然なくて、能天気に(それなりに伏線を追いつつ)楽しめるからストレス解消にはうってつけ(私にとってはですが)だ。今回は前作にくらべると、「それ本当に必要あったの?」という無理な見せ場は少なくなっているので、シリーズのファン以外もそこそことっつきやすくはなっているかも。
 毎回の「お約束」的小ネタも増えている。ラスティは常に何か食べている(そして毎回変な変装をする)とか、ライナスがおミソ扱いであるとか、ラスティの着メロセレクトが微妙とかね。そうそう、オーシャンとラスティはよくTVを見ているのだが、今回は感動系バラエティ(タイトル忘れてしまった・・・多分全米ではメジャーな番組なんでしょう)を見て2人が涙ぐむというシーンが。多分アメリカでは、この番組を見てうるうるするのはダサいという共通認識があるのだろうということがなんとなくわかって、ちょっと面白かった。さらに共通認識といえば、マット・ディモンは(ルックス的に)あまりイケてないという共通認識もあるようで(ライナスがバンクの片腕の女副社長を落とす!と息巻くのを皆全然信用しない)あーそのへんの感覚は私がズレていたわけじゃなかったんだとちょっと安心した(笑)。