大西科学著
 魔法が科学と同じように存在する世界が舞台だが、その世界と魔法の仕組みの示し方が自然で上手い。1,2作目でも思ったのだが、ファンタジーというよりはSFっぽい味わいがある。魔法ありファンタジーとしては結構しばりがきついと思うのだが、このくらいやっておかないと魔法インフレ状態になりそうだ。ジョン平の能力については前作で何となく検討がついたものの、こうもたいそうな陰謀が隠されていたとは。今後話が妙にでかくなりそうで心配。日常の謎的な雰囲気の方が、作風に合っているような気がするが。題名には、そうか「ぼくらの世界」とはそういうことかと頷いた。少年主人公はかくあってほしい。