まさかのシリーズ4作目。3作目から12年もたつのになぜ今?!続編にありがちな駄作か(いや私はダイハードの2も3も大味さが結構好きですけど)と思っていたんですが、ごめんなさい!面白かった!伏線の巧みさは1作目には及ばないまでも、十分おなかいっぱいになりました。監督は『アンダーワールド』のレン・ワイズマン。当然シリーズ初参加だ。しかし『ダイ・ハード』から18年かよー。そりゃあウィリスの髪もなくなるさ・・・。
 もっとも、「ダイ・ハード」が当初持っていた持ち味とはだいぶ趣が変わってきている。1作目では舞台となる空間がビル内に限定されていたが、今回はとうとう州を越えてしまう。マクレーンの無敵度も大幅にUP。もう死にそうにない。また、奥さんとはとうとう離婚してしまったので夫婦の絆を再確認ということも最早ない。
 しかし、そういう「ダイ・ハード」としての枠にこだわりすぎないところが勝因だったのではないかと思う。脚本の良さでは多分1作目には及ばない、じゃあ別のところで勝負しよう!ということで本作に詰め込まれているのはアクション。最初のアパート爆破に始まり、カーチェイスに発電所での肉弾戦に果ては空中戦(?)と、息をつかせぬスピードで派手なアクションシーンが相次ぐ。うわもうバカなんじゃないの!というくらいのてんこもり。3で面白いと思った移動手段や経路も、本作ではさっくり割愛されていて、全くのアクション一点に見どころを絞っている。その思いきりの良さが、映画の間口を広げてもいると思う。なんといっても1から3まで全く知らなくても、アクション映画好きならとりあえず楽しめる(はず)。国のシステムネットワークを奪うという敵の能力がちょっと全能すぎる(これはいくらなんでも無理だろうというところもあったし)が、敵はでかい方が燃えるってものです。
 じゃあこの映画は別に「ダイ・ハード」シリーズでなくても(単発のアクション映画としてでも)よかったんじゃないかとも思えるが、やはりこれは「ダイ・ハード」なのだ。熱烈なファンでもない私が言うのもなんだが、ちゃんと「ダイ・ハード」っぽいんじゃないだろうか。愚痴るがへこたれず、自分にできることは「代わってくれる人がいないから」やる、そして弱い者を見捨てないというマクレーンのキャラクターが維持されている限り「ダイ・ハード」は「ダイ・ハード」なのかもしれない。正しいヒーローが映画の中にいなくなって久しいが、でもまだマクレーンがいるから大丈夫!と思えるのだ。加えて言うなら、マクレーンの娘のじゃじゃ馬っぷりがまたいい。「今日はマクレーンなの」なんて泣かせるじゃないですか。微妙に美人じゃないところがミソ。